2012年7月17日火曜日

読書メモ


「ドリアン・グレイの肖像」

美貌の青年ドリアンと彼に魅了される画家バジル。そしてドリアンを自分の色に染めようとする快楽主義者のヘンリー卿。卿に感化され、快楽に耽り堕落していくドリアンは、その肖像画だけが醜く変貌し、本人は美貌と若さを失うことはなかったが……。

「蒲団」

蒲団に残るあのひとの匂いが恋しい……赤裸々な内面生活を大胆に告白して、自然主義文学のさきがけとなった記念碑的作品「蒲団」と、歪曲した人間性をもった藤田重右衛門を公然と殺害し、不起訴のうちに葬り去ってしまった信州の閉鎖性の強い村落を描いた「重右衛門の最後」とを収録。その新しい作風と旺盛な好奇心とナイーヴな感受性で若い明治日本の真率な精神の香気を伝える。

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